ムシュフシュ -双樹双龍紋-





農耕を担当していたつもりだった蛇はいつの間にかかの地でムシュフシュと名づけられた。
獅子と猛禽の足、蠍の尻尾に頭には角。
これでもかと強さの象徴を装備した王者の随獣が東に向かう頃には、農耕&鉄もの担当と仕事は倍に増えていた。

それから永く変遷の後に、
まるで流浪の果てでもあるかの如くに辿りついたヤクモ立つクニではとうとう尻尾から劔さえ出す始末でてんてこまいだったわけだけど、
益々担当部署は増える一方だった。
この世に遍満するエネルギー全てをよもや背負わされることになろうとは。



聖樹と蛇龍の変遷はどことなく似ている気がするのって、私だけかな。



2019年11月




(第15話)【剣と神道とニギハヤヒ ]ELCAFLORAエルフロ Mitsukoのトキジク日記








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