三室の龍





汗の匂い、石と土の匂い、朝露に光る日のひかりの匂い。

暴れる大河に畏怖を捧げながらそれを制する匂い。

巨大なサークルに組む磐の光る匂いと穏やかに流れた日々の匂い。

武装したお坊さんと農民の濃い想念の残滓の匂い。


その奥底にある沸騰する地熱と更に奥の冷たい金属質な静けさ。



いやいや、、

もうね、そんなジタバタする時代ではないのだから。

そもそも論でいこうじゃないの(^^)


って、そんな声が聞こえてくる場所。

三次元を無視すると、この世界は楽しい。

事実、蠢いている。



2020年12月




福井県は勝山市、九頭竜川左岸の三室山西麓に立地する遺跡を偶然に見つけ訪れました。
ここは縄文時代中期(4500年前)から後期(4000年前)の集落や竪穴住居跡、配石遺構群が見つかっており、多量の遺物も出土しているようです。



山全体が神奈備山として信仰されたであろう磐座。

熱く静謐な雰囲気に引き寄せられる様に聴く、古の人々の想念と残り香。

年月と地の奥底に滾るエネルギーとの対話を存分に堪能した一日でした。











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