海に鎮めたムーンストーン -イナンナ-
海にしずむ月の珠
永久に閉じ込められたかごとくの潮満の珠
真実の
青海原にただひとつ
真実の
月を読むのはだれですか
2010年10月
「私は遙か東の海から来ました」
イナンナという名の女神は、古くは古代メソポタミア、シュメールから見られます。
潮満珠と潮干珠の伝承はとても多くて海洋国ならではの様相です。
「天の女主人」という意味を持つその名は別名をたくさん持ち、アッカド語ではイシュタル、シリアではアスタルテ。
後に古代ギリシャのアフロディーテ、ローマにおいてはヴィーナスとなり。
さらに日本では天照大神をはじめ女神という女神はほぼ全てイナンナであるともいえるのです。
もっと言えば西王母や聖母マリアも含みます。
「女神の中の女神」
古くはメソポタミア。
そこに顕現したイナンナとは、何者でしょうか。
「私は遙か東の海から来ました」
このイナンナの言葉はとても重要ですね。
なぜなら。
イナンナの言う遙か東の海の方ではその頃からこの女神を象る像がすでに何体も作られていたからです。
メソポタミアのずっとずっと前、1万7千年も以前から花開いた豊かな文明が東の島国にあったということは考古学的にみて事実ですし、
イナンナの紋が日本では菊花紋となっているのが大変に興味深いのです。
ではそのイナンナとなった月の石を鎮めたものとは誰なのか。
おそらく、次なるストーリーはそう進むのかも知れませんね。
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