アトゥムの記憶





その封をといてよ

打ち寄せる波の真実を聞かせて


どちらにも留まらなかったのは 本当は誰なの



2012年9月




「玉置神社」(たまきじんじゃ)は奈良県吉野郡十津川村にある神社です。

玉置山山頂近くに露頭する玉石を神体とする末社玉石社を玉置の称の由来とし「大己貴命」(おおなむちのみこと)が祀られており、
白い玉石群に囲まれ地中からわずかに一部が露出している黒い丸石を御神体としています。

この黒い丸石の地表に出ているのはこの石のほんの一部分に過ぎず、
その地中に隠れている部分は測り知れないほどの大きさであるといわれており、
神武天皇が神武東征の折にこの石の上に神宝を置いて勝利を祈ったとされます。

また役行者が竜王の脳から出た宝珠を、あるいは弘法大師が自分の宝珠を、この玉石群の下に埋め祀ったともいわれています。

大峯・金峯・熊野を結節する要地として順峯・逆峯のいずれの大峯奥駈行において特に重視され、
山林中を自らの足で歩いて修行する抖擻(とそう)によって廻峯行を行なう山岳修験道の隆盛により、
その過程において宿・社寺としてのかたちを得たと考えられています。

近世以降に山岳修行から人々が離れるにつれて宿の語は用いられなくなり、かわって靡(なびき)と呼ばれるようになりました。


行所「宝冠の森」


玉置山周辺で峯中路から外れているにもかかわらず拝礼が続けられている場所があります。
山頂から南東方向に派生する尾根上を約1.5キロメートル行った所にあります。
その平坦部には護摩焚岩として用いられたと見られる祭祀遺跡があり、その奥の一段高い部分には磐座があって石躰が据えられています。

石躰が権現垂迹の拠り代としての意味を持つことを考慮すると、
宝冠の森頂上部のこうした配置は石躰を中心とした磐座群を自然林が取り囲む聖域としての「杜」であったと解されます。


常立(とこたち)杉

磐余(いわれ)杉


絵は樹齢3000年と言われる神代杉



参考文献
・Wikipedia「玉置神社」最終更新 2020/5/6 1:57








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