魔鏡





写し出すのは今の姿。

浮かび上がるのは 裏側

あぶり出すのは過去も未来も凝縮の 「今」。


速やかに。

あぶり出せ。

しかも心地よく。



2019年5月




「魔鏡」(まきょう)とは、光を当てて反射させると裏面に象られた像が反射光に浮かび上がる鏡です。
鏡面の裏面に凹凸があると、研磨の際に文字や像などの部分の厚みによって撓み鏡面側に凹凸が生じる為です。

京都府木津川市にある椿井大塚山古墳から多数の三角縁神獣鏡が出土し、その中に魔鏡であることが推測される鏡も含まれています。
その中の三角縁獣文帯四神四獣鏡の裏面に象られている神仙像には「西王母」「東王父」が登場します。
前方後円墳が現れ始めた3世紀後半、時代としては桜井市の箸墓古墳と同時期に築造された初期の前方後円墳です。

幾人かの研究者は被葬者に「武埴安彦命」(タケハニヤスヒコノミコト)の名を挙げていますが勿論諸説あります。
鏡を神体化し崇敬する信仰の強かった背景から、大和王権の当時の権威の象徴である鏡を分配する役割を担ったか下賜されたであろう人物か。
或いは、この場所は琵琶湖や河内湖から船舶が往来し倭入りする要衝であり、
また副葬品に漁労に関するものや船舶関係の物が多数出土している事から、航行を強く牛耳り掌握していていた人物と推測されます。



(第13話)【魔鏡のお話、三輪山から伊勢に移られた天照】ELCAFLORAエルフロMitsukoのトキジク日記




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